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2026.1.30

【2025年12月19日】農業経営者の課題解決マッチングイベントを学びと交流の場「SANKAKU」にて開催しました

SANKAKU県主催事業

新潟県(知事:花角 英世)と株式会社NTT DXパートナー(代表取締役社長:阿部 隆)は、学びと交流の場「SANKAKU」にて、2025年12月19日(金)に「農業経営者の課題解決マッチングイベント」を開催しました。
 当日は、「ほそかわ農場」および「がわそ兵衛門ファーム」の経営者から農業現場で抱える具体的な課題を共有いただき、イベントに参加した大学研究者やコーディネーター、学生などの参加者とともに、課題の背景や本質に踏み込んだ意見交換を行い、今後の連携や実践につながる示唆が多く得られました。

1.背景

新潟県の農業分野では、担い手不足や経営の高度化、販路拡大など、農業経営を取り巻く課題が年々複雑化しています。こうした課題に対応するためには、農業現場の知見に加え、大学が有する研究成果や人材、企業やコーディネーターが有する専門性、さらには他分野との連携による共創を通じた解決が求められています。
こうした状況を踏まえ、新潟県は、学びと交流の場「SANKAKU」を活用し、農業経営者と大学・企業等が直接対話し、課題の言語化や解決策の検討を行うマッチングイベントを開催しました。

2.「農業経営者の課題解決マッチングイベント」開催概要

(1)日時: 2025年12月19日(金)14:30-17:30
(2)場所: 学びと交流の場「SANKAKU」 新潟市中央区万代3丁目1-1 メディアシップ6階
(3)主催: 新潟県
(4)企画・運営: 株式会社NTT DXパートナー
(5)参加者: 農業経営者2名、大学教職員2名、学生1名、団体職員1名 計6名
(6)内容:
 ①イベント趣旨の説明
 ②共創事例の紹介
  農業プラットフォーム「TSUNAGU Niigata」のコーディネーターである大澤容佳様より、農業領域における産学官連携による共創事例等をご紹介いただきました。
 ③現場課題の共有
 ④解決策の検討
  農業経営者毎にテーブルを分けて、大学研究者やコーディネーター、学生などの参加者と課題を深堀り、参加者間の共創による解決策等を議論しました。
 ⑤解決策の発表
 ⑥総評

【実施模様】

4.本イベントにおける議論内容

今回のイベントでは、農業現場の実態を起点に、研究的視点や外部人材の関わり方など、多様な立場からの意見が交わされ、今後の連携や実践につながる可能性が生まれました。

(1) 株式会社ほそかわ農場 (長岡市にて、米の生産に35年以上従事)
ほそかわ農場からは、「土壌の状態を踏まえた肥培管理の在り方」や、「DX技術を活用した水管理の省力化」、「圃場ごとの特性把握」など、長年の農業経営の中で蓄積されてきた具体的な課題が提示されました。
これに対し参加者からは、研究的な視点やデータ活用の考え方も踏まえ、圃場ごとの土壌分析結果をもとに最適な肥料配分を導き出し、農家自身が主体的に肥料設計を行える仕組みの構築が主な論点として提起され、その実現に向けた道筋について意見が交わされました。
その過程で、このような仕組みを導入することにより、肥料コストの低減や環境負荷の軽減にもつながるのではないかといった意見も出され、農業経営の効率化と持続性の両立、ならびに大学との共創の可能性について示唆を得られる議論となりました。

(2) がわそ兵衛門ファーム (新潟市にて、柿、野菜、ブルーベリー、いちじく等を生産)
がわそ兵衛門ファームからは、「獣害対策」や「人材確保」、「野菜栽培に関する技術情報の不足」、「行政連携」といった、就農されて間もない立場ならではの悩みが率直に共有されました。
議論の中では、特に獣害対策について、関連する研究や技術を有する大学が紹介され、今後の相談や連携につながる具体的な接点が示されました。
また、全体を通じて、特定の解決策をその場で決めるのではなく、「誰に、どのように相談していくか」「外部の知見や人材とどう関わっていくか」といった考え方を中心に意見交換が行われました。そのなかで、「Ambitious NIIGATA」や「TSUNAGU Niigata」などに気軽に相談できる環境を知ることができ、農業経営者からは「もっと周囲を頼っていいんだと気づけた」という言葉も聞かれ、参加者間で印象に残る場面となりました。

5.参加者の声

・がわそ兵衛門ファーム 田村 徹也 様
農家になってからは農業関係者同士の繋がりに閉じてしまっていた部分も多かったが、今回参加をしたことで農業以外にも繋がれるということに気づけた。多くの意見をいただくことができたのでとても良い機会でした。

・新潟食糧農業大学 田副 雄士 准教授
今回のイベントに参加し、農家の方々が現場で抱える悩みや課題について、直接お話を伺えたことは非常に有意義でした。普段あまり接点のない異業種の方々と意見交換をする中で、さまざまな視点や考え方があることに気づき、視野が広がりました。また、自分の専門分野の知識が農家の方々の問題解決に役立つ可能性を改めて感じ、今後の研究や取り組みに活かしていきたいと思います。

・グローカルマーケティング株式会社 大澤 容佳 様
農業者の皆さまの現場の生の声をお聞きできて非常に有意義でした。熱い想いをもった農家さんとすばらしい研究に取り組んでいる先生方をつなぐきっかけとして課題の言語化やマッチングをサポートできたらと思います。
農業者さん、大学生、企業、行政、色んな立場から様々なアイデアが出て、それを温かく受け入れ、実現可能性を考え合うとても前向きな時間でした。
 『もっと頼っていいんだ…と気づけました』という農家さんのお言葉に全て詰まっていたと思います。農業リカレントでもお役に立てることがありましたらぜひ!(新潟県農業リカレント教育プラットフォーム「TSUNAGU Niigata」)

6.今後の展望

本イベントを通して議論した課題や解決策は、今後のイベント企画や大学・学生と連携した地域企業との共創プロジェクト創出に活かしていく予定です。
今後も「SANKAKU」を拠点としたオフラインのイベント等を開催し、産学官連携による地域創生の機会創出、プロジェクト進行を支援していきます。
新潟県も、「Ambitious NIIGATA」と連携し、産学官連携をより一層強め、地域課題の解決に資するべく、2025年度内に計6回マッチングイベントを実施していきます。
※Ambitious NIIGATAホームページ:https://ambitious-niigata.jp/


「学生との共創に興味がある」「自社の技術を活かした新しい取り組みを考えたい」など、少しでも気になる企業・自治体のみなさまは、どうぞお気軽にご相談ください。
「自社の課題をどう学生と結びつければいいかわからない…」
「産学官連携に興味はあるけれど、何から始めればよいかわからない…」
そんな段階でも大歓迎です。
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